23-24FMSテキスト編
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〜ボートはこうして艤装する〜第4章:ベスト・フィッティング・ボート編73ベストフィッティング・ボート 〜ボートはこうして艤装する〜サンキャット7.7HTⅢの最も特徴的な所は、バウスペースでサイドを歩けるようにした、いわゆるウォークアラウンドではないものの、ブリッジ中央にウォークスルーを設けバウスペースへのアクセスを楽にしていることです。フィッシングを行えるスペースは、このクラスのボートとしては十分な広さを持っています。 まず左舷前方よりPL座セットを2個、タックルラックETH-1シングル、ドリンクホルダーDRP-1を装備。係船用フェンダーをセットする所が無いので航海燈横のスペースにアルミ2ホールクリート150mmを設置しました。この装備は両舷対称に行また、いろいろな所へ設置すると便利そうです。航海計器の選択と設置に関しては、運転席からの距離、設置場所の条件などから判断すると、画面は8〜10インチサイズが適切です。いろいろなメーカーの商品を検討したのですが、前面ガラスの傾斜角度が強いことにより、ほかに入る機器類がなく、薄型で8インチのフルノ・カラーGPSプロッタ魚探PS-8000MARK2を選定。魚探の性能レベルから判断すると、2周波(50/200KHz)センサーを船底外付けにすることでオーナーの目的にかなうものとなりました。この設置場所はガラス面が多いので、真夏の日差しによる高温を避けるための対策として、前面ガラスに遮光フィルムを貼り計器を保護しています。サイドガラスにも貼りたかったのですが、アクリル製のガラスなのでそれはできませんでした。運転ハンドル左下に小物入れ用プラスティックケースを設置。GPSプロッタ魚探のリモコン、携帯電話、サングラス等を入れるために用意しました。このケースはカー用品コーナーへ行って探してきました。いましたが、右舷には清水用蛇口がFRPボックスを使用して設置されているため、そのボックス内部を利用して電動リール用コンセント(デッキコネクター2極)を装備しました。この位置は、裏側に配電盤があるので非常に便利で工事がスムーズに行えました。 バウスペース全体の装備は、ボトムフィッシングには大変便利で最適なスペースが完成されていると確信していますが、キャスティングでバウデッキに上がりフィッシングすることを考えると、タックルラックETH-1シングルを船首側にもうひとつ追加してもよいと考えています。PL座セットの装備位置に段差があり、工夫が必要でした。船尾側は段差が少ないため外舷側に位置していますが、ロッドキーパー150を除いては全てに対応できるので直接取り付けました。船首側は段差が大きいため、このようにナイロン製スペーサーを用意しないと装備できませんでした。写真上に少しだけ見える左舷のサイドベンチシート。白いテープが貼ってある部分に、ステンレスパイプによって標準装備されていた背もたれクッションのステンレス部を取外し、直接クッション本体をサイド壁面に装備しました。小物置き用のクボミ部分が少し使いづらくなりましたが、少しでも広くベンチシートを使いたいという考えからの改造でした。両舷の座席下物入れの入口部が標準では非常に狭く、内部が広いのに使いづらいので、強度的な問題がありましたが、思い切って上下FRPを切断し、市販のプラスティック製の買物カゴが入るようにしました。切断面はフレックストリム・ホワイト100W1/4で仕上げています。その後の運航で強度不足が問題になれば、ステンレス又はアルミ製のピラーパイプを1本加えることで対策するつもりで切断しましたが、今のところ問題は生じていません。運転席後ろのベンチシートサイドにダブルドリンクホルダーDRP-2を設置。操船者用としては少し使いづらいのですが、リアデッキとの配置を考えてこの位置にしました。バウスペースを利用してのボトムフィッシングの実例です。ボックスキーパー(セキスイ4ℓバケツ)、その隣はロッドキーパーチビラークに両軸リール。さらにタックラックにはチョイ投げのスピニングリールをセット。このようにPL座セットを適切な位置に装備することにより、マイボート・シリーズからいろいろチョイスして、自由にフィッシングを演出することができます。バウスペース&デッキキャビン(キャビン内部の艤装内容としては5項目)

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