23-24FMSテキスト編
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〜ボートはこうして艤装する〜第4章:ベスト・フィッティング・ボート編69ここで紹介するのは、釣りや運航に関わる艤装以外のもので、船上で快適に過ごすための装備と呼ぶべきものです。まず、キャビンドア出入り口の天井に装備したのがルーフトップリアオーニング。この部分には屋根はあるのですが、短すぎて雨避けや日除けとしては十分でなく、さらにアフトステーションをこの位置に設けたこともあって約60cm張り出したものを製作しています。また、この張り出したオーニングを利用してコンパクト・ハロゲンデッキライト3個を付け、デッキだけでなく、水面まで照らすことができる様にしています。アフトデッキの多目的ベイトタンクで魚を活かし、その上のテーブルで料理をし、テーブルを囲んで食事を楽しむ。そういったシチュエーションを考慮してMAGMAコンビネーシヨン・ガスバーベキューセットA10-008をロッドホルダーマウントで用意。そして船尾中央には食材を入れるイグロー・クーラーボックス72クォートを設置。その左右にゴミ箱も用意しました。キャビン内は、運転席後ろ窓下の突起部分を利用してチーク材でテーブルを作り、インバーター100Vで使用する電子レンジとポットを固定して、ここでも快適性を追求しています。本来のイケスハッチの上にベイトタンクPF-32を利用して、清水用のシャワー蛇口にシンクが付き、作業台やテーブルとしても使える多目的ベイトタンクが設置されています。このベイトタンクの容量は121ℓ、船底に船体ルーフの形状が3次元的な曲線のため難しかった、キャンバス製のルーフトップリアオーニング。ドームライト4インチは船体ルーフに取り付け、コンパクト・ハロゲンデッキライト3個は製作したリアオーニングのパイプ部分に付けています。付けたポンプを使って海水を汲み上げ、タンク内でオーバーフローさせ排水し魚を活かすシステム。必要に応じてタンク内の水をすぐに抜いたり入れたりできる事や完全に取り外すことができる点が最大の利点です。この船の純正オプションにはラジエーターを利用した暖房システムがあり、その中にウィンドウのデフロスターも含まれているのですが、高価だし暖房は要らないということで、ヒーター付きファンのデフロスターを設置しています。床下のイケスとして設定された空間は、約45×90×深さ60cm(船底から28cmのレベルまでに水が入り、容量115ℓのイケスとなります)。この部分に清水用フレキシブル・ウオータータンク100ℓを設置し、その上にスノコと清水ポンプをセット。空間は収納スペースとしても利用できます。後部デッキ右舷ハッチには排気管があり収納するものは限定されますが、左舷ハッチ内は多くの釣具を分別して収納するのに便利な場所です。そして後部のハッチ側にスナッパーラインホルダーを利用して係船索をすぐに取り出せるようにしている点は最高のアイデアです。写真中央下に見える黒色のキャップがハッチ下のイケス内にある清水タンクの給水口。船尾側にセットされているホースは海水用のデッキウオッシュ。ベイトタンクから海水を汲めるので不要、と思っていたら魚の血などの汚れを落とすためには必要のようです。キャビン内操船席の後ろには、テーブルを設置してインバーター100V電源で電子レンジとポットを装備。その下のスペースはホームセンターで売っているカゴや収納箱を、ショックコードやずれ止め用木材で固定して、釣りの仕掛けなどを目的別に分けて収納しています。ベストフィッティング・ボート 〜ボートはこうして艤装する〜小さなスペースですが、アフトコクピットはアフターフィッシングのメイン会場。船上で快適に過ごすための装備

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