〜ボートはこうして艤装する〜第4章:ベスト・フィッティング・ボート編67オーナーのトローリングスタイルは日本式の曳釣りが中心なので、アウトリガーはフィッシャーマンタイプのアルミ+FRPロッド製を採用。曳釣りに最も適しますが、アウトリガークリップを使用して行うトローリングにも対応できるよう、アルミパイプとFRPの特性を生かし、竿先の補強をしたタイプです。ロッドホルダーは埋め込み式で、強固で耐久性に優れたLEE'Sステンレス製ロットホルダーRH525SSを4ヶ所に使用。このロッドホルダーとアウトリガーの組み合わせなら、80ポンドクラスのタックルを使ったカジキねらいのトローリングも可能です。また、船尾側左右には埋め込み式でストレート型のLEE'SステンレスロッドホルダーRH527Vを装備。ここには、組縄やビシヤマテグスといった曳釣り用ラインを巻くことができ、カジキ釣りのティーザーを流す際にも利用できるトロールドラムウインチをセットします。さらに直接FRPロッド(3〜4m)をこの位置から立て、バクダンやダボといった曳釣り道具を曳くこともできます。キャスティングやジギングに関しては、船首パルピットの改造までは行いませんでしたが、この位置をフィッシングポジションとして合計4本分のロッドラックを装備しています。アウトリガーはアルミパイプとFRPロッドで組み合わせたFMSフィッシャーマンタイプNo.2 全長7.3mを採用。展開した状態ではブルワークトップでポールを受け、船首側からワイヤーで支える方式を取っているので大物と直接やり取りする曳釣りに最適です。船尾のストレート型ロッドホルダーにトロールドラムウインチ925Cバット付きをセットし、ビシヤマ仕掛けを使って曳釣りを行っています。ちなみにこのドラムウインチは、オーストラリアALVEY社の製品にFMSがバット部を開発し改良を加えたもので、ドラグ機能や、ラチェット音機能が付き組縄やビシヤマテグスといった曳釣り用ラインを巻くことができるので、従来のように素手で仕掛けを操作することなく、曳釣りの醍醐味を存分に味わうことができます。収納時はホールディングブラケットで固定します。このとき船首側から支えているワイヤーは弛みますので、ポールだけ起こしてブラケットに固定すれば作業は終了です。キャビンサイドにアウトリガー、次にアングル型ロッドホルダーLEE'S RH525SSを2個両舷に装備しトローリングに対応しています。最後尾にストレート型ロッドホルダーLEE'S RH527Vを装備していますが、このホルダーはバクダンやドラムウィンチに使用します。後部キャビンサイドとルーフを利用して、アフターデッキ・ロッドラック(パイプクランプ型ロッドホルダーLEE'S RH552CBが2個)が両舷に装備されています。このラックはトローリングで魚がヒットした場合、邪魔になるロッドを整理するのに有効です。埋め込み式ロッドホルダーの下内舷には、ロッドセイフティーライン用のクリートが付いたギャフ、タマホルダー(1連システム)を装備しています。クリートとホルダーの間にチーク材が入り少し壁から離れて固定されているため手が入りやすく便利です。船首パルピットにはロッドラックRMP-1(パイプクランプ型)とETH-1を2個ずつ、合計4個用意。おもにキャスティングやジギングを想定しての装備で、どういう姿勢で釣っていてもすぐにサオを置けるし、複数のタックルを使うのにも非常に便利です。ベストフィッティング・ボート 〜ボートはこうして艤装する〜日本式の曳釣りが中心だが、カジキ釣りやキャスティングにも対応。トローリング&キャスティングの艤装
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