23-24FMSテキスト編
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〜ボートはこうして艤装する〜第4章:ベスト・フィッティング・ボート編65ボートにもフィッシングにも自分のスタイルにこだわりをもつ1人のオーナーがいました。これまで色々なタイプのボートでさまざまな遊びを楽しんできた彼は、1人でも制御しやすく多様な釣りや遊びに対応できるボートが欲しくなり、艤装屋FMSに相談を持ちかけてきました。オーナーの人となりをよく知るFMSが話を聞いて即座に勧めたのはヤマハUF-29 I/B。登場以来、その完成度の高さに注目していたからです。この船ならオーナーの希望に充分応えられるベストフィッティングボートができる、確信をもって始まった、プランニングから実釣までを紹介!艤装プランの実際ヤマハUF-29 I/B の実力ベストフィッティング・ボート 〜ボートはこうして艤装する〜ヤマハUF-29 I/B は2001年ニューモデルとして登場。エンジンは230馬力ディーゼル船内機の1基掛け・センターキャビン&ウォークアラウンド採用の釣り機能を充実させたフィッシングボート。このように言ってしまうと他の船とさして違いが無いように感じますが、実はこれほど船を制御する基準がビシィッ! と決まった船は、はっきり言って現段階では他にないはずです(漁船にはありますが!)。言い換えれば、UF-29 I/B は抜群にスパンカーが効きやすく釣りがしやすいボートなのです。またプレジャーボートとしての居住性やスタイルを崩さずに細部に渡り高いレベルで釣りやすさを求めて作り上げており、とても完成度の高いボートといえます。[インボード・ダイレクトドライブ]ボートが決定し、艤装プランがスタート。オーナーがやりたい釣りは、水深200〜500mの中・深場のキンメやアコウ、ムツねらいの釣り。また、活きエサを使った青物釣りや、カツオ、メジ、ワラサなどをねらう曳釣りとトローリング。その上に、オーナー自ら操船しながら釣りができることが条件に加わります。そのため、フィッシング艤装はあらゆるフィッシングに対応できるものをいかに使い勝手良く配置するかがポイントになりました。そしてさらに、魚を活かすためのイケスシステムを多目的に使用できるよう工夫を凝らしたオリジナル設備としてデッキ上に配置させる提案をしました。次に、釣りプラスαの部分としてデッキ上の多目的な設備をより一層活かすために補助バッテリー2台を追加して、1台は主バッテリーを温存させてアクセサリーバッテリーがフルに使えるようにし、さらにもう1台はインバーターで100Vを出力させ家庭用の電子レンジや電気ポットなども使えるようにしています。そしてこの3台のバッテリーをオルタネーターによって自動的に充電させることにもチャレンジしています。今回のプランは船を制御する性能にすぐれた船に、本格的なフィッシング艤装と釣りプラスαの部分を充実させるという、フィッシングスタイルへの新しい提案を試みました。オーナーとの打ち合わせは、艤装プランが描かれたイラストによって行われましたそれぞれのボートのコンセプトを最大限に活かし、ボートの個性とオーナーのキャリア、指向に合わせて艤装することがベストフィッティングボートを誕生させる秘訣です。船を制御する性能にすぐれた船だからできた『釣りプラスαのベストフィッティングボート』ヤマハ UF-29 I/B流し釣り、トローリング、キャスティングからアフターフィシングまで、1艇のボートでここまでできる!

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