編トウアグンイテッィフ&グンシッィフ・トーボ )グンシッィフムトボ:(章3第 FMSの対策 落水防止用スパンカーセイルパックの開発1186421セイルクロスを利用して形状を見直した物※帆布の数字はFMSマリンカタログP.87プロ用漁船セイルサイズを記しています。ラージⅡラージⅠミディアムⅢミディアムⅡミディアムⅠライトⅣライトⅢキャビンが邪魔して風がセイルに当たらないと勘違いして、下桁を高くしてセイルを上げている船があります。マストが高くなり、セイル面積の中心も上がるため船はトップヘビーになり横揺れが大きくなり、セイルに当たる風も船を傾斜させる方向に働きますので、却って悪い方向に影響してしまいます。(P.34下桁の高さ参照) 近年の問題点 船に合った適切な装備の仕方船に合った適切なスパンカーを効率よく装備することは誰でも考えることですが、レジャー船の場合、近年その基準が大きくずれてきています。特に異常なくらいセイルの位置を高くしたり、フラットに張れていない大きなセイルを見かけます。原因の多くは船首が風上に向かないので対策を施したためのようですが、却ってマイナスになっています。 最も重要なこと セイルは板のようにフラットに張るスパンカーのセイルは、セイルに当たった風を素早く逃がすことで反発し船尾を動かしますので、板のようにフラットなセイルでなければ効果は発揮しません。ヨットのセイルのように袋状になったり、タルミがあるとその効果は半減します。また、板のように張ったセイルは風上に向いたときの抵抗も最も少なくなります。(P.34セイルの張り方参照) 近年の問題点 最船尾にマストを位置させる傾向スパンカーは後ろほど良いと言う理論と後部デッキ上でスパンカーマストは邪魔になると言う考え方のため、近年スパンカーのマスト位置は最船尾に追いやられてしまい、これ以上下げられない船尾のブルワークトップに位置する船が多くなってしまいました。したがって私が知る範囲ではワイズギアが販売する巻き取り式やローマストスパンカー以外は、展開収納をトップレールの上に乗って行うことになり、落水の危険性を伴う作業になっています。38 FMSの対策 スパンカーによる船の操り方の講習会を開催初めての方はもちろん、経験者の方にもスパンカーを装備した船の操り方(釣り方)の基本を正しく理解していただこうと講習会を開催。模型を使って座学を行った後、船を出して座学で講習した内容を実際に証明しています。皆さんスパンカーの操り方を正しく理解してその効果を十分に活用されているか、また安全に使用されているかというと…。特に多くの方が誤解されているのが、大きいセイルにした方が船は風上に向き安定するだろうと思っていることです。実際には、船と釣りの仕掛けは潮に流され、同時に船は風の影響も受けて流されます。そのためオーバーサイズのスパンカーを取り付けた場合は風に流されやすくなり、風が強くなると全く釣りにならないばかりか危険を伴うことになります。従って講習会ではいつも、船に適合したスパンカーのサイズを選ぶことの重要性を強くお伝えし、釣りの仕掛けに船が付いていけるスパンカーの操り方の指導をするようにしています。船尾レールの上に乗ると落水の危険があるのでデッキ上で操作が可能なシステムを開発しました。また、カバーの中にセイルが収納できるので、風によるバタつきや紫外線による劣化を抑えることができます。(黒いロープでファスナーの開け閉めをします)近年の傾向でマストを最船尾に位置させる船が多くなってきました。しかし船尾に位置させることで、下桁シートの船体側取り付け部との角度がきつくなるため、マストを押す力が増してマストが弓なりにベンドしてセイルがフラットに張れなくなります。船体側取り付け部は喫水近くの低い位置に付けることが有効です。(P.34マスト位置に関して参照)帆布を利用して50数年前からある形状 FMSの対策 セイル形状の見直し軽くて強いセイルクロス(ヨットのセイル)の特性を考慮して、最も理想的なスパンカーのセイル形状を見直してみました。大航海時代の後ろのマストにあるスパンカーは横風の時に効果を発揮しました。現在プロ用漁船セイルで使われている形状は大航海時代のスパンカーに似た形状で、高く振り上げた上桁は横風を受けると振れてしまうので、角度を下げてセイルを板のように張れるようにしました。(マストも低くなるのでトップヘビーを迎えることができます)
元のページ ../index.html#40