23-24FMSテキスト編
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編トウアグンイテッィフ&グンシッィフ・トーボ )グンシッィフムトボ:(章3第30❷❸❻❹❺❼❽❾するとどうしたことでしょう。風速が5〜6m/sあるのに❻船は風上に向かって動いています。エンジンはパラシュート投入後❺の時点で切っています。船はパラシュートにあたる潮流の影響により、潮下へ向かって流されたのです。これは、船体に受ける風圧の影響よりも、水面下で展開するパラシュートにあたる潮流の影響のほうが大きいためです。この時のパラシュートのサイズは直径2mですが、3mならさらに良い結果が出ることは、仕掛けが潮流の方向に流れることを考えれば理解できると思います。基本編3確認できた状況と船を流す方向今日の対象魚はカワハギ、水深30m前後を攻めるのですが、竿の調子からオモリのサイズは25号がベスト。しかし現状から判断すると、どうやら潮流が速いので少し無理があるようです。今日の漁場は、北北東の風5〜6m/s、船首を風上に向けて停止してもすぐに風下に落とされ、アッという間に横に向いてしまう状況。操船者が前進を入れて流されるのを防止しても、スパンカーがないため船首は風下に落とされてしまいます(常に前進していれば別ですが)。潮流は風と逆の方向から流れ、これでは船を制御しない限り釣りにならない状況です。ボトムフィッシングの仕掛けは潮流の方向に流れます。したがって船を流したい方向も潮流の方向になるので、船を流す方向はイラストⅠで示すように、風上の方向に流されなければならないことになります。基本編4いよいよパラシュート型アンカーを投入してフィッシングのスタートです。❶船首を風上に向けて停止し、パラシュートの投入です。この時操船者は船を風上位置で停止させることと、投入者に船が停止したことを合図すること、また投入者はスムーズにパラシュートを投入することが重要です。今回の投入作業は写真❶❷で見られるようにパラシュートをスムーズに投入でき、パラシュートの曳き索がたるんでいる間、❸で船首を風下に少し落としましたが、パラシュートが展開することで❹❺と船首は風上に向き❺の状態では完全に船は風上に向き、安定しています。どんどんと船は潮下(風上)に流されていきます。少し波がある海域ですが、パラシュートによって船の船首が風上に向いているので揺れも少なく船は安定しています。さて今回はカワハギ釣り竿の調子は25号のオモリがベストといっていたT氏。釣りの成果はどう出るか、楽しみな局面になってきました。そうこうしている間約20分、❾船はどんどん潮下(風上)へ流れていきましたので、わが取材艇も釣りの成果を見に近づいて行くことにしました。風速5〜6m/sやや速い潮流船を流す方向イラスト Ⅰ

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