23-24FMSテキスト編
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 ボート・フィッシング&フィッテイングアウト編第3章:(ボトムフィッシング)2912月の初め、天候は快晴、北北東の風が4〜6m/s、気温は低いがとても気持ちのよい朝、今日は、三浦半島城ケ島沖水深20〜40mで釣れているカワハギ釣りにチャレンジ。今回乗船する船は、当カタログ内ベストフィッティングボートでお馴染みのSUNCAT 7.7 HT III、この船はバウスペースとリアスペース両方で釣りが行える広いデッキスペースをもち、船を止めて行う釣りには抜群の安定性を誇る横揺れに強いカタマラン艇です。しかしスパンカー装備がないために、風に対してすぐ横に向いてしまうので、今日のように風と波が少しある日は釣りづらい状況となります。まして操船者は釣りをしながら操船することができない配置関係です。そこで、今日の対象魚とコンディションから考慮して、パラシュート型アンカーを使用した流し釣りなら全員で釣りを楽しめる! ということになり、いよいよフィッシングのスタートです。基本編1出港準備・用意したパラシュートのサイズこの船は全長7.7m(25.4フィート)、キャビンが低いので風圧面積が小さく、カタマラン艇のため喫水は浅いがその面積は大きいタイプ。以前からこの船で様々なフィッシングを行っていますが、パラシュートを使った流し釣りでは直径3mのサイズが最も使いやすいと判断されていたため、まず用意したものはFMSタイプ FC-3N型。基本編2船を流す基準の確認次にサイズは小さいのですが、NEWタイプのパラシュートを試してみたくてFP-20(直径2m)の2タイプ。操船者を含め3人で釣りをする準備をして、いよいよ出港です。漁場に到着、北北東の風5〜6m/s、波も少しありますが、フィッシングは十分に楽しむことができる状態です。船は船首を風上に向け停止、操船者の合図で仕掛けを投入。水深37m、25号のオモリを海底に付け、少し巻き上げたところで止めて様子を見ようとしたところ、船はアッという間に船首を風下に落としはじめ、オモリが海底に付く頃には、だいぶ流されてしまいそうです。これではダメだとオモリを35号に変えて再投入しましたが、ラインは風上方向にかなり斜めに入ってしまいます。そうこうしているうちに船の船首は横向きにどんどん流されてしまいました。この時はまだエンジンの制御はまったくしていませんが、操船者は釣りをしないで運転に専念しない限り釣りにならない状況です。そして、何回か投入している間に潮流の方向は船が流されている方向と逆で、流れは少し速いことが判明。このままではますます釣りにならないことが分かってきました。4.実践編におけるパラシュート型アンカーによる船の流し方(釣り方)

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