23-24FMSテキスト編
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 フィッシング・タックル編第2章:(曳釣り・トローリング)15アウトリガーを利用しラインを4本流すトローリングの場合、通常ラインは外側アウトリガーから流します。その理由は、内側フラットラインを先に流して後からアウトリガーラインを流した時、アウトリガークリップにラインを通しアウトリガーの竿先まで上げる作業がスムーズにいけば問題ないのですが、その間にライン同士が絡み合ってしまう可能性が大きいからです。反対にルアーを回収する場合も、同じ理由で内側フラットラインを先に回収してからアウトリガーラインを回収します。このようにトローリングには、覚えておくべきいくつかのフィッシングの基本があります。それでは実際に基本に沿って、4本のロッドからルアーを流してフィッシングをスタートさせるまでを解説していきます。●リールのドラグとクリークトローリングを行う上で最も重要なリールのドラグは、瞬時に調整位置にロックすることができるレバードラグが一般的ですが、ハンドルの内側にあるレバーを回転させることでドラグの強さを調整し、クラッチ操作でフリーにするスタードラグ方式のリールを使うこともできます。右写真は2タイプのクリークONーOFF装置です。いよいよルアーの投入です。スイベルフックにルアーを接合して、リーダーに絡みがないか確認。ルアーのスカートやフックを点検した後、最後にリールのドラグがロックされていることを確認し、プロペラに吸い込まれないよう注意して投入します。ハリヤードラインを竿先まで上げたらルアー位置を調整し、ドラグの調整位置でレバーをロックします。そしてクリークをオンしておけば、魚が掛かれば音で知らせてくれます。PENNスペシャルセネターリールは全てスタードラグです。ルアーを投入したら、次はリールのスプールに軽く手を添えてドラグレバーを緩めます。この時、クリーク音は解除してください。ヒットの瞬間と同じ音がしてしまうからです。ルアーが流す位置まで到達したらドラグの調整位置でレバーをロックします。シマノ2スピードリールTLD20、30はレバードラグです。アウトリガークリップにリールからのラインを入れます。このとき、リールのドラグ強度に対してクリップの強度は弱くないと外れません。通常、リールのドラグ強度の30〜40%でクリップを調整します。調整はリールのドラグと同じバネ計りで行います。アウトリガーラインの投入が終了したら、次はフラットラインの投入です。アウトリガーラインのときと同じようにルアーを点検し、手順に沿って投入します。レバーをロックしクリークをオンにて終了ですが、最後にロッドセイフティラインが固定されているかを確認してください。船の揺れによるばかりでなく、ラインがロッドに絡んだりリールトラブルが起こったりして、あっという間にロッドが落水することがよくありますので、これは重要です。クリップに入ったラインをハリヤードラインで竿先まで上げます。このとき、リールのドラグはロックされていますので、ルアーラインはハリヤードラインの長さ分短くなりますが、アウトリガークリップがローラータイプなので、ルアーの出し入れが自由にできるため問題ありません。(上)ボタンタイプ・クリーク(下)レバータイプ・クリーク▼▼▼▼ⅤⅠ.トローリングの実際(ライトトローリング編)いよいよフィッシングのスタートです。ここではフィッシングの基本を、写真を解説するスタイルで紹介します。1. ルアーの投入から始まるフィッシングの基本

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