23-24FMSテキスト編
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〜ボートはこうして艤装する〜第4章:ベスト・フィッティング・ボート編115FMSのホームページ http://www.friends-marine.co.jpに多くの情報が入り充実しました。イタリアIndel社冷凍冷蔵庫新設ガスコンロ+電子レンジ(ガスオーブン撤去)オートパイロットディスプレーヘッドの位置変更エンジン始動用のバッテリーはメンテナンスフリーのディープサイクルバッテリーD31R型。性能を検査したら良好でしたのでそのまま使うことにしました。バッテリーはお腹を空かせた状態が続くと性能は著しく落ちてしまいます。2Wのソーラーパネルですが、取り外し式で設置しました。大変高価なフランスENO社製のジンバルタイプ一体型ガスオーブンコンロでしたが、艇内でガスオーブンを使った料理はすることがないと考え撤去することにしました。ENO社製ジンバルタイプのガスコンロを購入し、その下の部分に家庭用の電子レンジを固定して設置しました。普及している電子レンジは安価で色々な調理ができるので取り替えて大正解でした。ステアリングボックス右側正面奥に見えるのは風向風速計のディスプレーヘッド。ヘルムスマンには少し遠いがクルーも見える良い位置と思います。しかし、右側中央部に見えるオートパイロットディスプレーヘッドは使いづらい位置に付いていました。SEAVIEW社セイルポッドSP1BOXを使ってステアリングボックス右側に移設。オートパイロットを使う上で一番重要なことは、障害物等を見つけた時に素早くオート状態からスタンバイ(OFF)に切り替える操作ができる事です。左に見えるグレーのボックスがBEP社「DVSRリレー」。エンジン始動用のバッテリーが13.7Vになるとハウスバッテリーを充電する電圧感応式リレーです。1週間後、雨や曇りの日が多かったせいで、氷は半分ぐらい溶けていました。また、温度調整を-10℃にしていたので電力が多くかかったのだと思いますが、ハウスバッテリーの電圧は10.2Vまで下がっていました。そこでバス湯槽用のスポンジマットで中蓋を作り対策。さらに氷を長持ちさせるためのアルミ製容器を製作。そして温度調整を0℃に設定して下船してみました。曇った日が多かった1週間でしたが氷は完璧に残っていました。バッテリー電圧は12.4V。その後の観察でも晴れの日が多いとバッテリー電圧は12.8Vをキープ。夏の間は電圧が12V以下に下がる事はありませんでした。設備費用はかかりましたが、常に冷えたビールを飲むことができました。(太陽が出ないときは風力発電?太陽も風も無いときは?今後の課題です。)-20°まで冷やすことができる冷凍冷蔵庫で消費電力は最大5A。サーモスタットによる温度調節機能付きですので、-20℃近くまで冷えてしまえば0°設定で消費電流はかなり抑えられると考えます。真夏にロックアイスとドリンク類が家庭の冷蔵庫のように常に冷えていれば最高だと思い、-10℃に設定して電源を切らずに下船してみました。標準仕様で付いていた一体型のガスオーブンコンロ。AC100Vを出力するインバーターを設置しましたので、電子レンジと入れ替えをするか大変悩みました。ガスオーブンはいらないけどガスコンロは使いたいので一体型から切り離すことをチャレンジしましたが不可能。悩んだ末、使い勝手を考えて電子レンジに交換することにしました。Raymarineを取り扱う弊社としては少し残念だったのですが、B&G社の風向風速計とオートパイロットがメーカー艤装で装備されていました。他社の商品を知る上では願ってもないことなので、歓迎して使ってみることにしました。しかし一つだけ使い勝手が悪いのでディスプレーヘッドの位置変更をしました。新設した65Wと25Wの両方のソーラーパネルによる1日の発電量は、好条件の昼前後で4時間充電すれば6.5A(4.8A+1.7A)×4時間で26Ah。そして45°傾くロスを30%減として4.5Aで約4時間充電すれば18Ah。8時間の合計で約44Aとなり、バッテリーを使った機器類をこの範囲で使うことが可能になりました。従って、曇りや雨の日も考えるとどのくらいの発電量になるか今後の観察で調査してみようと考えています。

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