23-24FMSテキスト編
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〜るす装艤てしうこはトーボ〜編トーボ・グンィテッィフ・トスベ:章4第114バッテリー設備の増設とインバーターの設置出力が大きいソーラー発電設備の新設搭載されていたハウスバッテリーは通常の液状バッテリー「G&Yuバッテリー95D31R」でした。比重を調べて性能をチェックしたところ正常な能力を持っていませんでした。3年で寿命が来るのは少し短いのでは?室内チャートテーブル横壁にDC/AC電源用スイッチパネルが設置されています。今までは陸電からの電源供給だけでしたので、このパネルに陸電からの電源を直接入れていました。ドジャーの前に適切なスペースがあり「Nature Power 単結晶ソーラーパネル65W」を設置。計算では最大5.4A出力するのですが、7月初めにテスターで測定してみたところ雲がない晴天で太陽が真上にある正午の測定では4.8A出力していました。メンテナンスフリーでディープサイクルバッテリーの「ブルートップバッテリーBT DC-5.5L」に交換しました。20時間容量率で75Ahの容量とコールドクランキング電流975Aを持っていますので、能力や性能面で今までのバッテリーを大きく上回っています。インバーターを設置したことで、陸電とインバーターによる2種類の入力を選択する必要が出てきました。そこでAC電源ロータリーセレクタースイッチ9009を増設して対策しました。ブームの影に入ると0.8Aと全く出力しないのでブームを右舷に寄せておくことにしました。その後の観察で太陽の角度が30°傾いても4.6A出力、45°傾くと3.2Aになってしまいましたが、この位置でも一日約8時間は効率の良い充電ができそうです。さらに隣のスペースに並列でバッテリーを1個追加し、日本製のインバーター「FI-S2003-12V」を100VAC出力から115VACに電圧変更して設置しました。DC用のバッテリーケーブルは十分な容量のサイズ2/0(68 mm²)を使用して最短距離で効率よく配線しています。左からハウスバッテリーのバッテリースイッチ、ウインドラスのサーキットブレーカー、今回設置したインバーターON-OFFスイッチ。バッテリーの近くで理想的な配置です。更にフレキシブルタイプのソーラー25Wを追加。障害物がないビミニトップに取り外し式で設置。計算では2.0Aですが、測定の結果は最大1.7Aでした。ビミニトップを外した時はスライドハッチの上に風で飛ばないようにショックコードで固定。台風が近くを通過しましたが飛ばされないですみました。小網代泊地は港にアンカー係船する施設で、水道も陸電設備もありません。この船には補機(発電機)の設備はないので、この状態ではエアコンやバッテリーチャージャーが設備されていても使用できません。そこでインバーターでAC電源を作りエアコンを動かすことを考え、以下のように様子を見ながらアレンジを加えていきました。設備されているエアコンはDometic115VAC/60hz 10000BTU(2500kcal)定格電流で冷房時7A、暖房時9A。従ってインバーターは12Vで2KW( FI-S2003-12V、115VAC/60hz)の能力があるものが必要でした。さらに現状のハウスバッテリーをチェックすると、能力と容量が不足していることが分かり、バッテリー2個をブルートップバッテリーBT DC-5.5Lに交換し、さらに同じものを並列で1個増設しました。この船のエンジンはVOLVO DI-30F(30ps)、オルタネーターの出力は十分なためエンジンを作動させバッテリーを充電しながらインバーターでエアコンの使用を可能にするシステムを完成させることができました。3個あるハウスバッテリーを常に満充電してバッテリーのコンディションを最良な状態にしておきたい。船内設備の冷凍冷蔵庫(DC12V)を夏の期間は家庭用冷蔵庫のように電源を切らないで使いたい。このようなことを実現するためにソーラー発電の利用を考えてみました。

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