23-24FMSテキスト編
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〜るす装艤てしうこはトーボ〜編トーボ・グンィテッィフ・トスベ:章4第110船底塗装に問題点が発覚船底塗装の剥離、そして再塗装船体が乾き始めるとバリバリと船底塗装部分が剥がれてきました。特に以前に船台やベルトがかかった部分はひどい状態です。どこまで剥がれるかを知るために高圧洗浄機で洗ってみました。3年間で3回塗装したと言っていましたが、下地まで出てしまいました。昔から使われている鉄製のスクレッパーでコツコツと剥がしています。ブルーシートで受けを作り下のコンクリート地面が汚れないように工夫しています。写真では少しわかりにくいのですが、底部まで剥がれが出てきています。乾くにつれてここまで徐々に剥がれが広がりひどい状態です。この上から塗装してしまうと船底はボコボコになってしまいますし、すぐに剥がれる可能性がありヨットにとっては致命的です。喫水より上の部分は塗装が硬いのでクレッパーだけでは剥がせません。ペイントリムーバー(アクアストリップAQ01)を使っていました。次の日、船底の事態はさらに深刻な状況に。部分的ではありますが、多くの箇所で3回重ね塗りした1回目の塗装まで剥がれてしまっています。シーボニア所属のプロのペンキ屋さんに、「これはひどいですよ!下地の処理(ペーパーがけ)をしないで塗りたぐったか、下地が湿った状態で塗るとこのような状態になる。」と言い切られました。「タッチアップしても無駄ですよ?2~3年乗って買い換えるなら我慢して乗るのも良いでしょうが、長年乗るなら塗装を全て剥がしてきちんと再塗装するべきですよ!船が可哀そうですよ!」と言われてしまいました。「中古艇の購入は現状渡し」という契約条件だったにも関わらず、購入の前に上架して船底をチェックしなかった責任は私にありました。30分で症状が出てきたわけですから上架していれば気がついたはずです。原因はやはりペーパーがけをせず塗装し、さらに完全に乾かさないで下架したことでした。こうなれば全て剥がして最良な方法で船底塗装をやり変えるしかないな!と気を取り直して前向きに考えることにしました。そして、私が学生の頃からの知り合いのシーボニアの宮崎塗装さんに依頼することに。45年前、先代の頃から旧知の仲で、今は息子さんが引き継ぎ、既に30年以上の大ベテラン。私達も手伝うからと言って相談してみました。すると返事は「手伝いはいらないけれど、一人でコツコツと仕事の合間でやらせて欲しいので納期はせかさないで欲しい。ペンキをはがす作業は環境や施設のことも考えないといけないので昔のように(バリバリと電動工具を使う)いかないのです。」と話してくれました。そして「良心的にやりますので私を信用してください。」とのことでした。プロに任せることになった船底塗装。雨や風が強い日は作業ができませんでしたが、仕事を依頼して約40日後に完成した作業工程の様子を紹介します。(塗装の剥離から始まり下地の調整、そして錆止めから上塗り完成まで)アクアストリップAQ01 3.8ℓ 

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