マイボートスパンカーセイルパック付(ライト・ミディアム・ラージクラス)
落水を回避するためにスパンカーセイルパックを開発 ご購入はこちらから >>
マイボートスパンカーセイルパック付 (ライト・ミディアム・ラージクラス)
近年、レジャー船は最船尾にマストを位置させる傾向があり、展開収納時に落水する危険があることが問題視されています。
FMSはその問題に取り組みデッキ上で安全に操作できるスパンカーセイルパックを開発いたしました。
また、サイズにおいてもラージクラスまでラインナップを増やし充実しています。
両舷に付くセイルカバーの中にセイルを収納します。
上桁を揚げるロープをマスト側に引き寄せてファスナースライダーをセットします。
次にコントロールされたロープでファスナーの開閉をして作業終了です。
トッピングリフトを新設しましたので桁を少し上にあげるのにご利用ください。
スパンカーセイルパックの展開収納画像はこちらからご覧ください。 >>
ライトⅠ~ミディアムⅡクラス
・セイルの展開はロープ1本で張りやすくしたモデル
・スパンカーセイルパックはライトⅢから採用
・ライトⅠ~ミディアムⅡまでは従来通りのセイルカバーも製作
・スパンカーセイルパック付きは、3本のワイヤーステーを標準装備としました。
ミディアムⅢ~ラージⅡクラス
・セイル展開はプロ用と同じでロープ2本で行うモデル
・スパンカーセイルパックは全てに採用
・スパンカーセイルパック付きは、3本のワイヤーステーを標準装備としました
※2014年2月よりラージⅠ・ラージⅡの販売を開始しヤンマーEX46に装備しました。
マストに桁を添わせる方法 オプション品:ボールリリースピンの利用 >>
●マイボートスパンカーセイルパック付(ライト・ミディアム・ラージクラス)
種類 | マストサイズ及び全長 | グースネック高さ | 下桁サイズ及び長さ | セイルヘッド | 総重量 | 船の適用サイズ |
ライトⅢ SP付 | S×3500mm | 1200mm | φ35×1900mm | 700mm | 12kg | 25~27フィート |
ライトⅣ SP付 | S×3750mm | 1200mm | φ35×2100mm | 800mm | 13kg | 27~29フィート |
ミディアムⅠ SP付 | M×4150mm | 1300mm | φ45×2200mm | 800mm | 23kg | 29~31フィート |
ミディアムⅡ SP付 | M×4550mm | 1300mm | φ45×2450mm | 900mm | 26kg | 31~34フィート |
ミディアムⅢ SP付 | M×4800mm | 1300mm | φ45×2700mm | 1300mm | 30kg | 34~37フィート |
ラージⅠ SP付 | L×5100mm | 1400mm | φ45×2800mm | 1400mm | kg | 37~42フィート |
ラージⅡ SP付 | L×5250mm | 1400mm | φ45×2900mm | 1500mm | kg | 42~47フィート |
マイボートスパンカーセイルパック付標準セット内容
マスト、マストステップ、下桁、セイルヘッド/上桁、セイルパック付セイル、各種ロープ・ブロック、ワイヤーステー、各種クリート、船体取付け物(金具)
注)マイボートスパンカー標準仕様品及びセイルカバー等オプション品に関してはFMSカタログP92、P93を参照ください。
●スパンカーボート達とFMSマイボートスパンカーの適合表
風流れ対策されたボートが各メーカーによって生産され発表されたのは1999年10月。
その日から今日までスパンカーボート達が発表された年月と艇種を記載し、FMSがこの時が来るのを願って開発したマイボートスパンカーとの適合サイズを記しましたので参考にして下さい。
発表日 | メーカー及び艇種 | スパンカーサイズ |
1999年10月 | ヤマハ UF-26O/B.SP | ライトⅢ |
2000年10月 | ヤマハ UF-29I/B | ミディアムⅠ |
2001年10月 | ヤマハ UF-26CC | ライトⅢ |
2002年10月 | ヤマハ YF-23 | ライトⅡ |
2003年10月 | ヤマハ YF-21CC | ライトⅠ |
2003年10月 | ヤマハ YF-21 | ライトⅠ |
2003年10月 | ヤマハ YF-23EX | ライトⅡ |
2003年10月 | ヤマハ UF-27I/B | ライトⅣ |
2004年2月 | ヤマハ YF-23SP | ライトⅡ |
2004年10月 | ヤマハ YF-27EX | ライトⅢ |
2005年10月 | ヤマハ F.A.S.T.26 | ライトⅢ |
2006年10月 | ヤマハ F.A.S.T.21 | ライトⅠ |
2006年10月 | ヤマハ F.A.S.T.26S/L、EX | ライトⅢ |
2007年10月 | ヤマハ FR32 | ミディアムⅡ |
2007年10月 | ヤマハ UF-29 | ミディアムⅠ |
2007年10月 | ヤマハ FG35Ⅱ | ミディアムⅢ |
2008年10月 | ヤマハ FW-20Ltd | ライトⅠ |
2008年10月 | ヤマハ BAY-FISHER25 | ライトⅡ |
2008年10月 | ヤマハ BAY-SPORTS21 | ライトⅠ |
2009年2月 | ヤマハ FR23ACTIVE-S | ライトⅡ |
2009年10月 | ヤマハ BAY-FISHER23 | ライトⅡ |
2009年10月 | ヤマハ FISHING-M23EX | ライトⅡ |
2010年2月 | ヤマハ FF-21 | ライトⅠ |
2010年10月 | ヤマハ UF-29F | ミディアムⅠ |
2011年3月 | ヤマハ SR-X | ライトⅠ |
2011年10月 | ヤマハ YF-24 | ライトⅢ |
2013年4月 | ヤマハ FG40-HP | ラージⅠ |
2014年3月 | ヤマハ DFR36 | ミディアムⅢ |
1999年10月 | ヤンマー LF26Z | ライトⅢ |
1999年10月 | ヤンマー EX28B | ライトⅣ |
2000年10月 | ヤンマー FX22BZ | ライトⅠ |
2000年10月 | ヤンマー FX24CZ | ライトⅡ |
2000年10月 | ヤンマー FX26BZ | ライトⅢ |
2000年10月 | ヤンマー EX26 | ライトⅢ |
2001年10月 | ヤンマー FX29BZ | ミディアムⅠ |
発表日 | メーカー及び艇種 | スパンカーサイズ |
2001年10月 | ヤンマー DE24HZ | ライトⅡ |
2001年10月 | ヤンマー DE26HZ | ライトⅢ |
2001年10月 | ヤンマー DE28HZ | ライトⅣ |
2001年10月 | ヤンマー EX30 | ミディアムⅠ |
2002年10月 | ヤンマー LF26BZ サルパ | ライトⅢ |
2002年10月 | ヤンマー EX26HP | ライトⅢ |
2003年10月 | ヤンマー LF23Z サルパ | ライトⅡ |
2003年10月 | ヤンマー EX26B | ライトⅢ |
2003年10月 | ヤンマー EX27Y | ライトⅣ |
2003年10月 | ヤンマー EX30Ⅱ | ミディアムⅠ |
2004年2月 | ヤンマー FX26BZ 絆人 | ライトⅢ |
2004年2月 | ヤンマー FX24CZⅡ | ライトⅡ |
2004年10月 | ヤンマー EX23B | ライトⅡ |
2004年10月 | ヤンマー LF30Z | ミディアムⅠ |
2005年10月 | ヤンマー FX24C.HT | ライトⅡ |
2005年10月 | ヤンマー FZ25G | ライトⅢ |
2006年2月 | ヤンマー FZ30 | ミディアムⅠ |
2006年10月 | ヤンマー DE28HZⅡ | ライトⅣ |
2006年10月 | ヤンマー LF23Ⅱ サルパ | ライトⅡ |
2006年10月 | ヤンマー LF28 サルパ | ライトⅣ |
2006年10月 | ヤンマー EX35Ⅱ.DX | ミディアムⅢ |
2007年4月 | ヤンマー EX46.HT/FB | ラージⅡ |
2007年10月 | ヤンマー EF23B | ライトⅡ |
2007年10月 | ヤンマー FX24CZⅢ | ライトⅡ |
2007年10月 | ヤンマー FX27Z | ライトⅢ |
2007年10月 | ヤンマー EX29 | ミディアムⅠ |
2008年10月 | ヤンマー 20Z | ライトⅠ |
2008年11月 | ヤンマー EX40Ⅱ | ラージⅠ |
2008年12月 | ヤンマー EF24ZHUNT | ライトⅡ |
2009年5月 | ヤンマー EX33 | ミディアムⅡ |
2010年5月 | ヤンマー LF26 サルパ | ライトⅢ |
2011年6月 | ヤンマー EX31 | ミディアムⅠ |
2012年6月 | ヤンマー FX24EZ | ライトⅢ |
2013年9月 | ヤンマー EX33Ⅱ | ミディアムⅡ |
●近年の問題点とFMSの対策 (FMSマリンカタログ第3章P87充実編)
近年の問題点 ■最船尾にマストを位置させる傾向
スパンカーは後ろほど良いと言う理論と後部デッキ上でスパンカーマストは邪魔になると言う考え方で、スパンカーのマスト位置は最船尾に追いやられてしまい、これ以上下げられない船尾のブルワークトップに位置する船が多くなってしまいました。したがって私が知る範囲ではワイズギアが販売する巻き取り式やローマストスパンカー以外は展開収納をトップレールの上に乗って行うことになり、落水の危険性を伴う作業になっています。
近年の問題点 ■オーバースパンカー(セイル面積が大きい)
全国各地の地域造船で生産される遊漁船や漁船に比べ、大手造船メーカーが作る量産型のレジャー船は軽排水量で喫水が浅い船が多くなっています。それらの船の走行性能は著しく進歩しているのですが、微速走行時や停止時には風に影響されやすい特性があります。漁船は一定の場所に比較的長く止まることができますが、レジャー船があっという間に流れてしまいますので理解できると思います。
近年、風に影響されやすいレジャー船に面積の大きなスパンカーを装備している船を見かけます。その理由を聞いてみると穏やかの風の中で釣りをすることが多いので風上にしっかり向いてほしいとのことでした。しかし、風が強くなれば大変危険なオーバースパンカーです。
スパンカーによる船の操り方の基本は、穏やかの風の場合でも船首を風上に向かせることだけでなく、船を潮流の方向に流したいのですから船首も潮流の方向に向けることが必要です。また風が強くなり船が風に流されてしまったら潮流の方向に流せなくなります。したがって抵抗がある大きなスパンカーは不要なはずです。
FMSの対策
■下桁高さの重要性
■セイル形状の見直し
■デッキ上で操作が可能なスパンカーセイルパックの開発
■スパンカーによる船の操り方の講習会を開催
FMSの対策 ■下桁高さの重要性
上部構造物(ハウス)が高く、さらにマストの位置と接近しているため、構造物によって船首からくる風がさえぎられてしまうのでスパンカーの下桁を高く上げている船をよく見かけます。
しかし、下桁を高くすることによりマスト全長が長くなり、セイル面積中心も上がるため船はトップヘビーになり、横揺れが大きくなります。
高い位置でセイルに風が当たるので船尾に働く力よりも、船を傾斜させる方向に力が働き、風が当たっても逃がしてしまうことになるのです。
通常、キャビンとマストの位置関係は、キャビン幅2mの船で1m以上 離れていれば、キャビンが高くても下桁の高さをあまり気にする必要はありません。
セイルに当たる風が船を動かす効力は、水面に近いほど大きいため、セイル面積中心は下ほどよいですが、作業上の使い勝手を考え、低すぎず高すぎないということで下桁の高さを決定することが大事です。
FMSの対策 ■セイル形状の見直し
セイルクロスを利用して形状を見直した物
※ライトⅠ~ミディアムⅡまではセイルを ロープ一本で張りやすくしたシステムです。
帆布を利用して50数年前からある形状
※帆布のサイズはFMSマリンカタログP93プロ用漁船セイルを記しています。
軽くて強いセイルクロス(ヨットのセイル)の特性を利用して最も理想的なスパンカーセイルの形状を見直してみました。
見直したセイルは上桁部分の高さは低いのですが、リーチ(後部)部分にあたる風をしっかりと捕えて反発する力に変えることができます。
FMSの対策 ■デッキ上で操作が可能なシステムの開発
スパンカーセイルパックの開発
船尾レールの上に乗ると落水の危険があるのでデッキ上で展開収納の操作が可能なシステムを開発しました。
また、カバーの中にセイルが収納できるので、風によるバタつきや紫外線による劣化を抑えることができます。
(黒いロープでファスナーの開け閉めをします。)
FMSの対策 ■スパンカーによる船の操り方の講習会を開催
初めての方はもちろん、経験者の方にもスパンカーを装備した船の操り方(釣り方)の基本を正しく理解していただこうと講習会を開催。
模型を使って座学を行った後、船を出して座学で講習した内容を実際に証明しています。
皆さんスパンカーの操り方を正しく理解してその効果を十分に活用されているか、また安全に使用されているかというと…。
特に多くの方が誤解されているのが、大きい帆にした方が船が風上に向き安定するだろうと思っていることです。
実際には、船と釣りの仕掛けは潮に流され、同時に船は風の影響も受けて流されます。
そのためオーバーサイズのスパンカーを取り付けた場合は風に流されやすくなり、風が強くなると全く釣りにならないばかりか危険を伴うことになります。
従って講習会ではいつも、船に適合したスパンカーのサイズを選ぶことの重要性を強くお伝えし、釣りの仕掛けに船が付いていけるスパンカーの操り方の指導をするようにしています。
●マイボートスパンカーセイルパック付 装備の実際
ヤマハFR-32 適合サイズ:ミディアムⅡSP付
この船は、ワイズギアが販売する巻き取り式スパンカーが標準オプション品に採用されているため、マストステップは最船尾のレールトップに位置させる配置が推奨されています。
そしてサイドステーはトランサムから25cm突き出るステンレス金具が用意されています。
今まで数多くのスパンカーが、この推奨配置で装備されているので、スパンカーセイルの展開収納はレールの上に乗って危険を伴う作業でした。
セイルパック付スパンカーですので、トップレールに位置させることもできるのですが、より良い作業性の向上とサイドステー用の突き出した金具を使用しないために、マストステップはデッキに装備しました。
(狭い場所でコーナーアールがあるためキングスターボード製のスペーサーを用意しています)
マストをデッキに装備することでサイドステー船体金具は船内に位置させることができました。
また、ツナドアは180°フルオープンさせることができています。
スパンカーセイルは海上で風を跳ね返すことが役目ですから、強く下桁シートを引いてセイルを展開させます。
そのためセイルのフット角は5°切り上げて製作しています。
マストは喫水に垂直に建てるのではなくマスト半分ぐらい前傾斜させる習慣があります。
スパンカーサイズはミディアムⅡSP付で装備しました。
この船は漁船や遊漁船と比べると軽排水量で喫水も浅いので、これ以上大きなセイルは不要なはずです。
大きなセイルなら風は受け止めてくれますが、船は風に流される力が大きくなり潮の流れに付いていけなくなります。
ヤンマーEX-46 適合サイズ:ラージⅡSP付
ヤンマーが誇るレジャー漁船で、漁業者ならスパンカーの操作性を重視してスパンカーマストは操舵機のメンテナンスハッチ(ビスで固定されている)部分の前に付ける方が多いように思います。
一人乗り漁業者は落水の危険性を一番重要視しているからです。
しかし、レジャーでこの船を使う方の多くはデッキを広く使いたいと言う理由で、通常のスパンカーを最船尾のトップレールの上に位置させています。
この船は、最船尾のデッキ上に操舵機のメンテナンスハッチ(ビスで固定されている)があり、操舵機がトラブルした場合を考えて棒ラダーをさし込むネジ式のデッキプレートが付いています。
したがって、マストをデッキに位置させると、簡単にメンテナンスハッチが開かなくなるので、デッキプレートをデッキハッチ(外径280×380mm)に交換する工夫が必要です。
この船のオーナーは最船尾に大型クーラーボックスを置きたい要望があり、マストステップはステンレス製のマスト架台(製作費¥58,000税抜)を作り対策致しました。
マスト架台によってマストステップの1/2を前に出しています。
このことにより船体取付け用のサイドステー用アイボルトをマストセンターより700mmの位置で左右対称に位置させることができました。 セイルパックは現在のところラージⅡまで開発できました。
サンブレラ生地を使っているので多くのカラーの中から選択することができます。
今回はカバー色紺で装備しました。
写真では少し見にくいのですが、セイルカバーに付く黒いロープでファスナーの開け閉めをします。
ラージⅡSP付のセイルフット長さは2650mmですので、ほんの少しこの船には大きいかもしれません。
しかし、この船のオーナーはヨットマンでもあることから、セイルの取扱には慣れているようなので効果的に取り扱ってもらえそうです。
(穏やかな海ではセイルが少し大きめのほうが船は操りやすくなりますが、風が強くなると色々と障害が出てきます)
ヤンマーサルパ26(LF26CZ) 適合サイズ:ライトⅢSP付
2010年春に発売され、ボトムフィッシングファンに絶大の人気があるサルパ26。
水面上の面積ではキャビンの高さを抑え、水面下ではトランサムまで全通するキールと大型のフィンキールによって風による横流れを抑えた、優良なスパンカーボートです。
適合サイズは浅い海(50mまで)で使用するなら、スパンカーにあたる風で船が流されることを軽減したいのでライトⅡでも十分適合するサイズですが、水深100mを超えるボトムフィッシングでは仕掛けが潮に流される方向に付いていきたいので、船の制御(前後進)は忙しくなりますがライトⅢが適合サイズと考えます。
落水を回避するために開発されたセイルパック付スパンカーですので、この位置からセイルの展開収納ができます。
また、マストステップを中心にサイドステー幅を片舷500mmに位置しましたのでステーで身体を支えることもできます。
また、ステー幅が狭いので、フィッシングの邪魔にもなりません。
(セイルパック付スパンカーは身体を支えることを考え、ワイヤーステーを標準としました)
下桁シートの船体取付け金具は、角度が強くなるとマストを押す力が増えてしまい、セイルをフラットに張りにくくなるので防舷材より190mm下がった位置にセンターから600mm幅で取り付けています。
フォアステー位置は白燈ベースがありますのでアイボルト6mmで固定しました。
ヤンマーFX24EZ 適合サイズ:ライトⅢSP付
2012年6月に発売されサルパ26と同様とても人気があるモデルです。
全長は7.47mですが全幅が2.52m(サルパ26は全長8.45m、全幅2.40m)で船幅にボリュームを増し、安定感を得るために静止安定性の向上を追及し、大型フィンキールによって風流れ対策されたスパンカーを装備して有効なスパンカーボートです。
全長24フィート(7.47m)ですが全幅が2.52mあり、キャビンも大きく水面上の面積が大きなボートです。
それに対し、水面下の面積は漁船や遊漁船と比べるととても小さく、船体も軽く、喫水も浅いタイプのボートです。
メーカーは船首部の風による横流れをトランサムまで全通するキールと大型のフィンキールで対策していますが、風が強いとどうしても風下に流されてしまいます。
したがって、船に受ける風の抵抗を小さくしたいのでスパンカーセイルサイズはライトⅡにしたいのですが、この艇の特徴から風の弱い状況でのファミリーフィッシングでの使用目的を考え、スパンカーの適合サイズはライトⅢを選びました。
(セイルが大きいと、船が流されることを防ごうとして前進することが増え、操船は忙しくなります。)
スパンカーセイルパックでセイルを収納しています。
セイルカバーにセイルを畳み込みハリヤードロープを手前にひいて、カバーの中に入れスライダーをファスナーに通します。
スライダーで手が届くところまでファスナーを閉め、後はブラックのロープを引いてファスナーを締めれば収納終了です。
セイルの展開はブラックのロープを引いてファスナーを開けることから始まります。
この艇はマストステップを中心にサイドステー幅を片舷450mmに位置しました。
そして下桁シートの船体取付け金具は、センターから600mm幅で取り付けています。
ヤマハUF-29 適合サイズ:ミディアムⅠSP付
2000年秋にデビューしたUF-29 I/Bは今なお根強い人気を誇るヤマハのベストセラーモデル。
そして10年後の2010年秋に進化したUF-29Fとなって待望の再デビューがなされ現在に至っています。
「スパンカーは小さめでもOK!アフトステーションで手前船頭の釣りを…」と2000年発売当時にFMSはボトムフィッシングでの船の制御性能を評価しました。
現在ではこの評価が認められ、この船の最大特徴であると考えています。
マストステップは最船尾のレールの上に位置しました。
そしてサイドステー幅を片舷450mmで、下桁シートの船体取付け金具は、センターから800mm幅でサイドステー位置より350mm下部に取り付けています。
マストステップ位置を横から見るとわかりやすいのですが、サイドステーのアイボルトはマストステップセンターより180mm後方に位置させています。
これでマストはワイヤー3本でしっかりと立っています。
右の写真は完成されたミディアムⅠセイルパック付スパンカーです。
この船はセイルカバーをネイビー(紺色)で制作しています。
(カバー色はグレー、ネイビー、グリーン、ブルー、レッド、ブラックから選択できます)
2000年秋から販売されたUF-29。
FMSのマイボートスパンカーもこの船の発売当時から装着させていただいています。
今まではこの写真のようにトップレールの上に乗っての展開収納作業でした。
今回開発したセイルパックはセイルだけ入れ替えることでそのシステムを導入できますので、セイル交換時に導入を検討ください。
詳しくは、お問い合わせください。
ヤマハフィッシングボートYFR 適合サイズ:ライトⅣ SP付
27フィートという船体の長さや幅など、物理的な制約がある中で広々とした釣りスペースと機能的かつ広い収納スペース、そしてゆとりある快適な居住空間を実現すると同時に、船外機艇としての卓越した風流れ防止性能を両立した優れたスパンカーボートが誕生しました。
スパンカーマスト位置は船外機の前センターに位置させたいのですが、色々と邪魔物があります。思案した結果、市販の小物入れ付きドリンクホルダー(MB-4)がセットできるステンレス架台を製作しました。架台のパイプを利用してレイルマウントロッドラックRFMS-1Wを両サイドにセットすることもできます。
下桁メインシートの船体側取り付け位置は船外機を挟んでセンターから800mm幅の位置に、サイドステー位置もモーターウエル内側なので釣りの邪魔になりません。また、スパンカーを利用した取り外し可能なオーニングも設置しました。真夏を予測しての対策ですが、安価で簡単な設備なので利用者が増えてきています。
完成したスパンカーとオーニングを左舷後方から見るとスパンカーセイルは大きく見えますが、船の真横から見るとYFRは船のボリュームがあるので小さく見えます。しかし風流れ防止性能の優れたスパンカーボートにはこれ以上大きなセイルは不要ですし、浅い海を攻めるならサイズを下げても良いと思います。
スパンカーマストを船のセンターに装着できるように、ヤマハフィッシングボートYFR用に開発したステンレス製架台です。小物入れ付きドリンクホルダー(MB-4)がセットでき、更にパイプを利用してレイルマウントロッドラックRFMS-1Wを両サイドにセットすることができます。
ヤマハ1軸ディーゼルインボートシリーズDFR-33
多くの要望に応えるかたちでDFR-29とDFR-36の中間サイズが2017年秋に登場しました。このモデルには航走性能や安定性、安心感などに加えてパイロットハウス内の居住性にも十分な配慮がされています。また、バウスラスター、フィッシングサポートリモコン付きアフトステーションなどを標準装備とした艤装はフィッシングファンにとって注目したい1艇です。
スパンカー適合サイズ : ミディアムⅡSP付
オプション品 : スパンカー利用バテンオーニング(取り外し式)
DFR-29はミディアムⅠ、DFR-33はミディアムⅡ、DFR-36はミディアムⅢ。各サイズでセイル面積は約10%異なってきますのでⅠとⅢとでは約20%異なっています。なぜここまで細かく設定するか・・・?それは船首を潮流の流れてくる方向に向かせ、仕掛けを船と平行に流したいからです。従って船首を風上に向けるのではなく、下桁をコントロール(FMSカタログP87、90)して制御する必要があるのです。ですからセイルの形状と面積は重要な要素なのです。
採用したスパンカーはデッキ上で操作できる落水防止用セイルパック(SP)付。マストステップはブルワーク最船尾に位置させ、ツナドアがあるのでスパンカーサイドステー金具(リガーマリン社)を使って装備しました。マストステップ手前にBlue社製シートバック(W350×H250×D70mm)が装備されました。特に下桁シートの保管には最適と思います。
セイルはカバーに収納されますので、紫外線対策にもなり、風によってバタバタとすることもないので最良な保管ができます。但し、注意して欲しいのが右側写真のように下桁を閉じることでセイルの落下を防ぐことができますので、付属の下桁開き止め用コントロールロープを引くようにしてください。(忘れている方が多くセイルが下から出ている船をよく見かけます)
スパンカー利用バテンオーニング(取り外し式)を設置しました。サイズはキャビン側で幅1900mm、スパンカー側で幅1750mm、長さ2200mmで竿を振り上げてもギリギリ当たらないようなサイズになっています。取り付け取り外しは、前後3箇所のナスカンを外すだけで簡単にできます。
マイボートスパンカーセイルの取り付け方法
スパンカーセイルのフット部分は伸びて張らなくなることを考慮して湾曲にカットして縫製しています。
そのためにセイル取り付け用のガラミロープはその湾曲に沿って取り付ける必要があります。
以下に各部の取り付け方を説明します。
セイルのタック部分をシャックルでしっかりと固定します。 | セイルのクルー部分のエンドロープは少し強めに引き固定します。 |
クルー部分を下桁パイプから離れないようにクラブヒッチ結びで固定します。 | 結び目がほどけないようにロープの端はしっかりと結んでください。 |
トッピングリフト(下桁落ち止め)部分をセイルの湾曲に合わせて二重止め結び(二本合わせた片結び)で固定します。 | この時、湾曲の隙間をつめてしまうとリーチが残らなくなります。目安はライトⅢで20㎜位です。 |
下桁パイプとセイルフット部分をガラミロープで接合します。
この時強くロープを締め付けないことが重要です。
ガラミロープは少し緩むぐらいで接合することで大丈夫です。 | ガラミロープのエンドはこのようにクルーエンド固定します。 |
写真のようにクラブヒッチでブームにもしっかりと固定し、結び目がほどけないように固定してください。 | マストのプラスチックスライダーとセイルは少したるむぐらいに固定します。 |
ミディアム&ラージクラスの上桁へのセイル取り付け方法
セイルヘッド部分は若干の湾曲はあるのですが、気にせずガラミロープを取り付ける事で大丈夫です。
ガラミロープは上桁パイプと離れないようにクラブヒッチ結びで固定します。 | ガラミロープとエンドロープ共に強く張る必要はありません。 結び目がほどけないことが重要です。 |