P.7 セイル縫製作業開始&船に合った適切な装備の仕方

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多くの皆様に要望され、ストア内に小さなスペースですがセイルロフトを作り、工業用ミシンを2台購入して、まず初めにマイボートスパンカーセイルの縫製作業を開始いたしました。

どこまで稼働することができるか分かりませんが、マイボートスパンカーセイルの縫製を開始いたしました。ゆくゆくはオーニング等の縫製もできるようにしたいと思っています。

布を縫製する業界は高齢化する職人に対して若者の後継者が不足しているのが現状です。そこに近年大型化する台風等の災害が相次ぎ、製作が思うように稼働していません。

近年の問題点:船に合った適切な装備の仕方
船に合った適切なスパンカーを効率よく装備することは誰でも考えることですが、レジャー船の場合、近年その基準が大きくずれてきています。特に異常なくらいセイルの位置を高くしたり、フラットに張れていない大きなセイルを見かけます。原因の多くは船首が風上に向かないので対策を施したためのようですが、却ってマイナスになっています。

キャビンが邪魔して風がセイルに当たらないと勘違いして、下桁を高くしてセイルを上げている船があります。マストが高くなり、セイル面積の中心も上がるため船はトップヘビーになり横揺れが大きくなり、セイルに当たる風も船を傾斜させる方向に働きますので、却って悪い方向に影響してしまいます。(P.87下桁の高さ参照)

 
近年の傾向でマストを最船尾に位置させる船が多くなってきました。しかし船尾に位置させることで、下桁シートの船体側取り付け部との角度がきつくなるため、マストを押す力が増してマストが弓なりにベンドしてセイルがフラットに張れなくなります。船体側取り付け部は喫水近くの低い位置に付けることが有効です。(P.87マスト位置に関して参照)

最も重要なこと:セイルは板のようにフラットに張る
スパンカーのセイルは、セイルに当たった風を素早く逃がすことで反発し船尾を動かしますので、板のようにフラットなセイルでなければ効果は発揮しません。ヨットのセイルのように袋状になったり、タルミがあるとその効果は半減します。また、板のように張ったセイルは風上に向いたときの抵抗も最も少なくなります。(P.87セイルの張り方参照)

FMSの対策:セイル形状の見直し
軽くて強いセイルクロス(ヨットのセイル)の特性を考慮して、最も理想的なスパンカーのセイル形状を見直してみました。大航海時代の後ろのマストにあるスパンカーは横風の時に効果を発揮しました。現在プロ用漁船セイルで使われている形状は大航海時代のスパンカーに似た形状で、高く振り上げた上桁は横風を受けると振れてしまうので、角度を下げてセイルを板のように張れるようにしました。(マストも低くなるのでトップヘビーを迎えることができます)

・帆布を利用して50数年前からある形状       ・セイルクロスを利用して形状を見直した物

※帆布の数字はFMSマリンカタログP.93プロ用漁船セイルサイズを記しています。

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