P.286 キングスターボード編

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キングスターボードは、高密度のポリエチレンにUV抑制剤と色を加えたマリングレードの優れたポリマーシートです。この製品は、強い日差しや厳しい海洋環境に耐えることができ、腐食したり変色したりせずまた、水を吸収しないので、特にスイミングステップやアフターコクピット等の設備で、水との接触が多いいかなる場所にも適した材料です。

■ 特別な工具は必要ありません
キングスターボードの加工はマルノコ、ルーター、ドリル等、通常の木工工具で行います。マルノコは歯数50〜70のチップソーを使用し、ルータービットは2〜4本の溝があるものを使用し、丸めんビット6Rなら毎分3.6〜4.8mの送りが適切です。

■ 仕上げ
キングスターボードの両面は美しい繊維地のような加工を施しているので、仕上げは必要ありません。全ての端部は適切なマルノコ、ルーターを用いて切断すると面取り作業も不要です。万一、端部の加工を必要とするなら#100〜150番のサンドペーパーを使用して仕上げてください。

■ 取り付け
取り付けにおいて最も重要なことは、キングスターボードの強度は他のプラスチック製品と比べてもかなり強いのですが、FRP材のように組織構造材料でないため構造物または取り付け金具等によって直接的に掛かる過重を支えるように取り付ける必要があります。また、ビスやネジを表面に出したくない場合には、アクリル系の特殊なボンド(別売り)によって固定します。キングスターボードは曲面にも施工できます。断面に施工する際は少しずつ熱を加えていき成形します。角の鋭い個所は前もって熱を加えて形作り、その後に切り込みや曲げ加工を施すと、うまくいきます。

■ 膨張・収縮
キングスターボードは木材と異なり温度変化に敏感に反応します。そのため、図1のように接続金具などに大きめの穴を設けることで収縮や膨張の対策をとります。もし、冬の低温時にこれらの製品に大きな穴を設けないで取り付けた場合、真夏の高温時には湾曲の発生が考えられ、接続金具なども変形し、割れが生じたりする原因になるので注意が必要です。ビスやボルトの頭を木工用のうめ木ギリを利用して図2のように栓を作製し隠すこともできます。このとき栓は圧入して押し入れるので、ドリル穴より少し大きめにします。

卓上丸ノコまたはハンド丸ノコで簡単に切断することができます。

ルーターで面を取ったり溝を付けたりすると美しく仕上がります。

■ 素材の保管
キングスターボードには、膨張、収縮があるため、小さな材料なら縦方向に立てて置くことも可能なのですが、大きな材料は自重でたわんでしまい変形してしまいます。したがって、キングスターボードを保管する場合、水平方向の凹凸の無い平らな面に収納し保管するこが必要になります。

キングスターボードに木材や金属FRP材を取り付ける場合、その材料には大きめの穴を開け取り付けるようにします。

キングスターボードを他の材料に取り付ける場合、うめ木ギリを利用して栓を作り、ビスの頭を隠すことができます。

取り扱い・注意
キングスターボードは多くの汚れに対抗することができますが、身近にある物で付着すると汚れが落ちない物が数点あるので、注意が必要です。
特に一般的な物としてチークオイルがあります。また、キングスターボードの表面にレイアウトやマスキングをする場合、容易に拭き取ることができる水性マーカーやロウ製の鉛筆を使えばよいのですが、油性マジックやペン、通常の鉛筆などを使うと永久に残ってしまうので使えません。やむを得ず油性マジックなどで作業する場合は、マスキングテープなどでレイアウト部分を保護するようにして、そのテープの上に書くような工夫が必要です。基本的にキングスターボードは汚れや加工時のキズから表面を守るポリマスクを付けているので、作業が終了するまでは剥がさないようにすると便利です。

キングスターボードは運搬、保管、成形加工時に表面を保護するポリマスクを付けています。

キングスターボードを使用して製品化されたさまざまな加工品
米国のメーカーの多くがキングスターボードを使ってさまざまな製品を生産しています。
加工性がよく、木工具で加工できる手軽さは、ボートオーナーが自艇に合うオリジナルな作品を作ることも可能にしています。
FMSではこのような要望に応えるためキングスターボードの取り扱いを開始しましたのでご利用ください。

 

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