ヤマハFR-32、UF-27I/B、B/W-40FB

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ヤマハFR-32
1軸インボード、ヤマハの新コンセプト艇を選ぶ
居住性に重きをおき、航走感と快適性を追及した1軸インボード仕様のフィッシングボートヤマハFR-32が誕生しました。
今までの流れで見るとFRシリーズはファミリーフィッシングボートと言う位置づけだったのですが、これまでのモデルとは少し異なるコンセプトが感じられるところに、この船のオーナーは他のフィッシングボートに無い魅力を感じられたようです。

選んだ理由の3大要素
・キャビン天井高が確保され、窓を大きく取った広く明るいキャビンに優れた居住性を感じる。
・1軸インボードであっても舵利きがよく、航走感においても快適な乗り心地のよさを感じる。
・風流れ対策されたスパンカーボートであること。さらにフィッシングサポートリモコン、バウスラスター、そして広いスターンデッキを持ち、釣り機能満載の船であること。


ボトムフィッシングでのイナダ釣りの実際をFMS号で撮影
この日の天気は曇り、波の高さは0.6mですが風速は北の風7mとやや風があるコンディション。水深50mの漁場でイナダ2〜4㎏をボトムフィッシングで狙っています。遊漁船団の端ですが左上の写真で見えるように全長10.4mのFR-32が全長17〜20mの遊漁船と風に対して同じ方向を向き、同じように流れています。このくらい波と風があると今までのフィッシングボートではここまで遊漁船に付くことは難しかったのですが、ヤマハが開発したコーススタビライザーキールで優れた風流れ防止性能と保進性を持ったスパンカーボートであることはここでも証明されました。右上の写真を見てください。なんとここまで向きを同じにして船は制御されています。しかも今回の乗船者はオーナーが一人、まさしく手前船頭の一人旅ですが、よく観察してみるとさらに新機能のフィッシングサポートリモコンを作動させています。このリモコンはリモコンレバーの目盛りを合わせるだけで超低速と微速が可能となり、シフトの入り切りの時間管理をするプログラムで、後はタイマー任せで自動的にシフト操作を繰り返すことができる優れものですので、スパンカーと組み合わせて使うことでこのような船の制御を実現することができています。そして、潮流の影響も船の制御に関係してきますのでここで状況を説明すると、この時の潮流は右舷横方向にゆっくりと流れる程度でしたので、遊漁船団はスパンカーを利用して船首を風上に立たせています。ある程度仕掛けのオモリで調整できる範囲であるようです。しかし、潮流が早くなると船首を風上に向けてサポートリモコンを使うだけでは船は流れる仕掛けについていけなくなります。その時登場するのがスパンカーの下桁?コントロールです。

採用したスパンカーはマイボートスパンカー・ミディアムⅡ。オーナーには大変満足していただきましたが、潮流の影響が少ない海域の方はミディアムⅠでも良いかもしれません。

まさしく手前船頭。アフトステーションの位置からリアのガラス越しにキャビン内ヘルムステーションのGPSプロッター魚探を見ながら船の制御。大変余裕がある光景です。

近づいてみると、アフトステーションにはスラスターのジョイステックリモコン。船べりにはマイボートロットキーパーにボックスキーパー、ロットホルダーと並んでいました。

ヤマハUF-27I/B
今回の船が6艇目となるオーナーが選んだ船は、日本を代表する2大メーカーの共同開発艇でヤマハが売り出したUF-27I/B。今まではカジキ釣りが中心だったオーナーも美味しい魚を釣りたいという嗜好に徐々に変わり、ボトムフィッシングや曳釣りを中心にチャンスがあればライトトローリングでカジキも狙いたいとこの船に夢の実現をゆだねたようです。艤装はこのベストフィッティングコーナーで紹介しているUF-29I/Bの艤装をベースとして行ないましたが大きく異なる点はバウスラスターを採用したこと。オーナーは初めこの船は風流れ対策がされたスパンカーボートであるので、遊漁船が沖で釣りをしながらスラスターを使って船を制御している光景を良く見かけるがそこまでは不要だと判断していたようで、取り付けを迷っていました。しかしスラスターは1軸インボード艇にとって離着岸時に最も効果を発揮し、さらにボトムフィッシング時には船首が風や波で落とされた時などは確実に重宝するという利点から採用を決定していただきました。

採用したスパンカーはマイボートスパンカーライトⅢ。スペシャル艤装で船体が少し重くなっているので喫水が深く入り船は風に対して流れにくくなっています。この時は手前船頭でカサゴを釣りました。

少し分かりにくいのですがスラスターによって船首を右舷に移動しています。こんなことはスラスターが無ければできないこと。スパンカーと組み合わせることで操船のスキルがアップすることは確実です。

BLACK WATCH-40FB
カジキ釣り暦30年のベテランオーナーがヤマハSF-38からの乗換えで選んだ船はオーストラリアが誇る世界の名艇ブラックウオッチ40FB。オーナーとの打ち合わせでFMSが請け負った艤装項目は以下のような内容でした。係船クリートの交換(フェアリーダーやロープホールを追加して大きなクリートに)、フェンダーラックの増設、FBハードトップの補強とエンクロージャー前面部の改造、航海計器類の新設と移設(GPSプロッター魚探、レーダー、マリンVHF、水温計、回転灯、サーチライト、オーディオシステム他)、オイルチェンジシステムの新設、ウオシュレット新設、室内ソファー下をロッド収納用物入れに改造、FB運転台へ3段式引き出しユニット新設、スイミングラダー新設。そしてフィッシング艤装では、アウトリガーシステム、センターリガー、ロッドホルダー(130ポンドが入る物で)、FBロッドラッ、アフトデッキロッドラック、ギャフ・タマシステム、ファイティングチェアーの移設、その他が行われました。

フライングブリッジのパルピットを利用してアルミ製5連タイプのロッドラックが装備されました。後付ですがパルピットとボルトナットで固定されているので130ポンドのタックルでもOKです。

SCHAEFER社のアウトリガーホルダーLX28-CとFMSアルミ+FRPポールNo.2S、そしてハリヤードラインセットD-1でシステムを完成させています。このオーナーはアルミ+FRPポールのよき理解者で、アルミの硬さとFRPの弾力性を併せ持ち、強固で耐久性に優れたアルミとFRPの両者の利点を総合させたアウトリガーポールとして長年使い続けていただいています。

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