トローリングの実際(ライトトローリング編)

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いよいよフィッシングのスタートです。ここではフィッシングの基本を、写真を解説するスタイルで紹介します。

1. ルアーの投入から始まるフィッシングの基本
アウトリガーを利用しラインを4本流すトローリングの場合、通常ラインは外側アウトリガーから流します。その理由は、内側フラットラインを先に流して後からアウトリガーラインを流した時、アウトリガークリップにラインを通しアウトリガーの竿先まで上げる作業がスムーズにいけば問題ないのですが、その間にライン同士が絡み合ってしまう可能性が大きいからです。反対にルアーを回収する場合も、同じ理由で内側フラットラインを先に回収してからアウトリガーラインを回収します。このようにトローリングには、覚えておくべきいくつかのフィッシングの基本があります。それでは実際に基本に沿って、4本のロッドからルアーを流してフィッシングをスタートさせるまでを解説していきます。


いよいよルアーの投入です。スイベルフックにルアーを接合して、リーダーに絡みがないか確認。ルアーのスカートやフックを点検した後、最後にリールのドラグがロックされていることを確認し、プロペラに吸い込まれないよう注意して投入します。

ルアーを投入したら、次はリールのスプールに軽く手を添えてドラグレバーを緩めます。この時、クリーク音は解除してください。ヒットの瞬間と同じ音がしてしまうからです。ルアーが流す位置まで到達したらドラグの調整位置でレバーをロックします。

アウトリガークリップにリールからのラインを入れます。このとき、リールのドラグ強度に対してクリップの強度は弱くないと外れません。通常、リールのドラグ強度の30~40%でクリップを調整します。調整はリールのドラグと同じバネ計りで行います。

クリップに入ったラインをハリヤードラインで竿先まで上げます。このとき、リールのドラグはロックされていますので、ルアーラインはハリヤードラインの長さ分短くなりますが、アウトリガークリップがローラータイプなので、ルアーの出し入れが自由にできるため問題ありません。

ハリヤードラインを竿先まで上げたらルアー位置を調整し、ドラグの調整位置でレバーをロックします。そしてクリークをオンしておけば、魚が掛かれば音で知らせてくれます。

アウトリガーラインの投入が終了したら、次はフラットラインの投入です。アウトリガーラインのときと同じようにルアーを点検し、手順に沿って投入します。レバーをロックしクリークをオンにて終了ですが、最後にロッドセイフティラインが固定されているかを確認してください。船の揺れによるばかりでなく、ラインがロッドに絡んだりリールトラブルが起こったりして、あっという間にロッドが落水することがよくありますので、これは重要です。

●リールのドラグとクリーク
トローリングを行う上で最も重要なリールのドラグは、瞬時に調整位置にロックすることができるレバードラグが一般的ですが、ハンドルの内側にあるレバーを回転させることでドラグの強さを調整し、クラッチ操作でフリーにするスタードラグ方式のリールを使うこともできます。右写真は2タイプのクリークON-OFF装置です。

2.ファイティング&ランディング
「ギー、ギー」とリールのクリーク音が鳴り響き、左舷後方のロッド内側のフラットラインに魚がヒット。右舷内側ラインと左舷アウトリガーのラインを素早く巻き取って片付けないと、ラインが絡み、魚とのやりとりがスムースに行かなくなってしまいます。基本的にヒットしたリールのラインが止まるまで、邪魔になりそうなラインを片付けてからファイトしても船を前進させていれば余裕はあるはずです。また、ラインが緩むと魚がバレてしまうトローリング。操船者はヒットした魚がどこにいるかを確認し、次に、ラインが張った状態のタイトラインを保つように操船することが重要です。

●ファイティング
ヒットしたロッドをロッドホルダーに入れたまま魚とファイトしてもよいのですが、それではトローリングの醍醐味は半減してしまいます。ロッドをロッドホルダーから抜いてロッドのバットエンドをベルトハーネスに差し込み、ポンピングしてファイトすることで、魚とのやりとりを楽しむことができます。対象魚が大きくなれば、さらにマーリンハーネスをリールのハーネスリングにセットして、両手をはなしてもベルトハーネスとマーリンハーネスでロッドを支えられるようにします。そうすることによって左手を自由に使えるようにし、リールにラインを平行に巻いたり、サミングしたりしてファイトすることができます。揺れる船の上でアングラーが余裕をもつことが、ビックファイトをものにする重要な要素につながります。


         ヒットしたラインが止まるまで大急ぎで他のラインを片付けます。
         このときルアーのフックは大変な危険物。

●いよいよランディング!
しかし、このときには魚が必死であることを頭に入れておいて下さい。弱っている魚でもボートの近くに寄せられ船や人間を見たりすれば最後の力を振り絞って逃れようとします。魚が小さければリーダーをつかみ一気に引き上げてしまう方法もよいのですが、中型魚になってくるとそう簡単にいきません。操船者はリーダーマンがどの場所から魚を取り込もうとしているかを確認し、微速前進でフォローします。リーダーマンはグローブを装着して、魚の頭をできるだけ水面上に出させることを考えながら引き寄せ、フッキングの位置を確認します。フック(針)が魚の口の弱い部分に掛かっていたり、口切れしやすい魚ならば、レギュラーギャフで取り込みます。


ラインを巻き取ってルアーを回収したロッド。この位置のロッドラックはベストポジションです。

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