バッテリースイッチと基本的なバッテリーシステム・1

バッテリースイッチと基本的なバッテリーシステム
ボートに使われているバッテリースイッチにはON-OFF切り替えのシングルバッテリースイッチとロータリー式のセレクタースイッチがあり、バッテリー容量やエンジンオルタネーター(発電機)容量によって選べるようにサイズ(耐電流容量)も用意されています。基本的にはこれらのバッテリースイッチを使ってボートはバッテリーシステムを設備しているのですが、近年、GPSや魚探、レーダーなどの航海用の設備は勿論のこと、スラスターやウインドラス、デッキライト等の消費電力の大きい電気設備を装備したり、さらにはインバーターを設置して、100Vの家電製品を使いたいと考えているオーナーも多くなっています。そのためバッテリーのシステムを良く理解して、艇に合った理想的なシステムを設備することが必要になってきています。今や小型フィッシングボートでもシングルバッテリーでは十分な設備とは言えないでしょう。そこで、それぞれのシステムの長短所を合わせて紹介しながら、新しいシステムを加えた理想的なバッテリーシステムを考えてみることにしました。

・基本的なバッテリーシステム
●シングルバッテリーシステム

バッテリー 1個でエンジン始動と船に設備された全ての電気をまかなうシステムです。小型フィッシングボート(船外機艇)の多くはこのシステムを使っていると言ってよいと思います。
問題点
船外機のオルタネーター容量が小さいため、エンジンを動かしていても電気を使い過ぎるとバッテリーが上がってしまいます。消費電力の大きい電装品を使うことができないのがこのシステムの弱点です。

●セレクタースイッチバッテリーシステム

エンジン始動用としてNO.1バッテリーを使用し、走航中は、All(並列で接合)で両方のバッテリーを充電します。目的地に到着したらNO.2バッテリーを使用し、NO.1バッテリーはエンジン始動用として消費させない考え方で使用するシステムです。  
問題点
セレクタースイッチを切り替えることで、NO.1バッテリーを保護するという考え方であるため、切り替えずにAll(並列で接合)で放電してしまうとエンジン始動不能までにいたってしまう危険性があります。また、特性の異なるバッテリー(クランキング、ディープサイクル)をAllで使用すると、内部抵抗の小さいクランキングバッテリーから放電してしまうため特性の異なるバッテリーを使うことができません。

●ON-OFFバッテリースイッチを3個接続したシステム

このシステムの最大の特徴は、セレクタースイッチのようにNo.1とNo.2を切り替えることがなく、各々のバッテリーが独立して同時に出力できることです。ただし、No.2への充電はパラレル用のスイッチをONしないとできません。
問題点
セレクタースイッチと同様にパラレル用のスイッチをONにしたままで放電してしまうとエンジン始動不能までにいたってしまう危険性があります。
また、同じように特性の異なるバッテリーを使うことができません。

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